01 神殿
神殿は、嘉元3年(1305年)10月10日古野(現米多比、飛池下)より現地へ移築されました。その際、薦野清滝にある清瀧寺が建設に当たって深くかかわってあることが、古賀市文化課による天降神社「棟札」調査からわかりました。
享保5年(1720年)9月再建されました。その後、令和2年(2021年)には今の神殿は再建から300年経ています。また、平成3年(1991年)3月古賀町(当時)より指定文化財として神殿横にある彫刻が認定されました。手挟みの飛天像(18世紀前半)が彫刻として素晴らしいといわれています。神殿の屋根には千木(ちぎ)と鰹木(かつおぎ)が載っています。千木は、屋根の両端に交差して天に向かってそそり立っている軸木。鰹木は、屋根の頂に並んでいる鰹節のような形の木片です。千木には二種類あり。内削(うちそぎ)と外削(そとそぎ)、です。先端を水平に削るのが内削ぎ、垂直に削るのが外削ぎです。内削ぎの千木がそびえる社殿には、女神が祀られていて、外削ぎの千木がそびえる社殿には、男神が祀られています。天降神社は男神が祭られていますので外削ぎの千木が見られます。
02 幣殿
03 拝殿
幣殿・拝殿は、建立年は不明ですが、丹治三河守増時(薦野増時)公により再建されたようです。その後元禄6年(1693年)5月11日再建され、また文化12年(1815年)9月再建されています。
04 社務所
社務所は、昭和3年(1928年)建立されました。また昭和46年(1971年)建立され、シロアリ被害がひどく縮小して再建を目指して鋭意努力いたしております。
05 狛犬
右の狛犬が「あ」と口を開けていて、左の狛犬が口を閉じていて「うん」と表現され、阿吽(あうん)の呼吸をしめしているそうです。
06 三番鳥居
鳥居は三つあり、神社側に近い鳥居となっています。神殿と3つの鳥居の結んだ先の線上には、元の天降神社があるといわれております。また、その間には、昔薦野家の戦い時の急な出費用に、隠し財宝(壺の中に金)が埋めてあるという宝探しのような昔話が伝えられています。
07 石燈
拝殿横にある石燈で、寶暦7年(1757年)9月に立花増厚により奉納されました。
立花増厚は、立花宗茂の一統です。立花宗茂・闇千代は大河ドラマ化に向け、近隣市町等で支援されています。
08 狛犬
古く年代が不明です。少し小さめの狛犬です。
主祭神
素盞鳴尊
素盞鳴尊(すさのおのみこと)。日本神話にある八岐(やまたの)大蛇(おろち)「櫛名田比売(くしなだひめ)との結婚を条件に八俣遠呂智(やまたのおろち)退治を請け負った本人であり、日本神話にある「太陽神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)が隠れ、世界が暗闇に包まれた岩戸隠れの伝説」の主人公です。そのため、農業の神、防災除疫の神、歌人の神といわれています。
大己貴命
大己貴命(おおなむちのみこと)。日本神話の国作りに関わった神様で、大国主命(おおくにぬしのみこと)、一般的には、大黒様と言われていますし、縁結びで知られる出雲大社の大神神社のご祭神でもあります。そのため多くの御利益があるとされています。
少彦名命
少彦名命(すくなひこなのみこと)。大己貴命と同じように国作りに関わった神様で、一般には、一寸法師のような小さな体の神様であるようです。穀物を作ることをひろめたため穀物の神とされ、他には、医薬・医療の神、禁厭(きんえん)の神、温泉の神、酒造の神ともいわれています。
禁厭(きんえん):おまじないで病気や災害を防ぐこと。神道 では、 大国主神 と 少彦名神 を禁厭の祖神としています。